歴史遺産研究部門
設立趣旨
歴史遺産研究部門では、京都の文化遺産をはじめ、世界遺産も視野に入れたさまざまな調査・研究・保存の実践活動を行っています。
学内は勿論、学外の専門家とも連動した活動内容は、地域活性化を目的とした文化遺産の調査研究、災害時における歴史的資料の救援ボランティアといった、地域と密接に連携した有形・無形文化遺産の保護活動の支援、学内の専門施設を利用した伝世品の調査、埋蔵文化財の保存処理など多岐にわたっています。
今後は「歴史遺産保全学」の確立を目指し、調査・研究・保存の実践活動を展開していきます。これは歴史学や保存科学、保存修復などといった諸分野が連携を深め、まだ埋もれている、あるいは滅失しようとしている文化遺産を掘り起こすと共に、そこから未聞の歴史を読み取り、また後世へと伝えていくための方策をも併せて考えようとするものです。
そして「歴史遺産保全学」をキーワードとして、日本庭園部門は勿論のこと、本学にある他の附置研究センターとも、記憶・記録の保全を通してより密接な連携を図っていきます。
歴史遺産研究部門ではこうした調査・研究・保存の実践活動を通して、歴史遺産研究、文化遺産保存の拠点としての役割を担うと共に、ここで得られた研究成果を学内の専門教育に活かす一方、ワークショップやシンポジウムなどにより広く社会に還元していきます。
概要
組織
- 本部門は歴史遺産学科の教員を中心に構成されている
- 本部門では大学院・大学教育ともリンクさせ、部門で開講する専門的な講座や研究会に参加するだけでなく、第一線の研究者や技術者と共に調査・研究・修復活動に直接かかわることにより、各領域の幅広い知識と技術を体得する機会を与えている
加入団体
- 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会
- NPO法人 文化財保存支援機構(賛助会員)
- 近畿民具学会(団体会員・事務局)
研究紹介
- 無形文化財関連の調査
- 新出資料の整理を含めた文書類調査
- 美術工芸品調査(材質調査・保管環境調査等)
- 遺跡調査・埋蔵文化財調査(材質調査及び保存処理、保存処理法の開発)
- 伝統的修復技術の継承(技術そのものの継承、修理に関する素材研究等)
- 災害時における歴史資料の保全(地震や火災時の絵画・文書・生活資料等の保全)
- 寺社、地域の小博物館・資料館等を対象とした資料保管環境調査
- 歴史資料のデジタルアーカイブ化による管理研究
研究実績
活動実績
本部門では学術的活動のみならず実践、普及を眼目とする活動を広く展開するため、委託事業を積極的に受け入れています。
- 京都府「平成17年度神護寺聖教調査事業」受託(継続事業として)
- 国立民族学博物館「標本資料の材質・状態調査」
- 伊丹教会発行週報の修復処置事業
- 社寺文化財のIPM(Integrated Pest Management)支援事業
- 虎屋所蔵襖資料委託調査
- 近畿民具学会創立30周年記念公開シンポジウム
- 歴史遺産学公開セミナー(全4回)
- 芸術文化情報センター所蔵浮世絵資料 保全処置業務
- 上野家寄託資料の整理作業
- 「紙資料修復のための基礎技術」研修
- 扁額資料の赤外線写真撮影ならびに翻刻作業
- 妹尾天然筆「日蓮一代記」保存修理(2006~2007年度)
- 寺田家所蔵襖の委託調査
- 屏風の委託調査
- 寶鏡寺門跡百々御所文庫所蔵襖の委託調査